博士後期課程 梅津哲惠さんの調査報告を掲載いたします。

2014年広州研究調査報告

                       埼玉大学大学院文化科学研究科博士後期課程  梅津哲惠

 2014年9月9日から9月14日まで、指導教員の牧陽一先生とともに、先生の研究調査の助手として広州に行きました。牧先生と一緒に、広東出身の日本留学経験をもった画家方人定(1901-1975)を中心に中国伝統絵画を調査しました。方人定の娘 方微塵さん、孫 唐小薇さん、当時の学生、蘇てい(舟へんに)さん、何旭和さんに会い、聞き取り調査をしました。また広東画院、広東美術館、広州美術学院の記念館を訪れ、方人定の絵画を鑑賞しました。そして方微塵さん及び広東美術館副館長 江郁之さんほか広州の各美術機関から最大なご協力を頂き、予想以上の研究成果を得ました。
 9月9日現地時間夜8時頃広州に着き、翌日方薇塵さんと会い、方さんから父 方人定についての様々な話を聞き、記録として録音しました。また方さんから、数多くの方人定に関する貴重な資料を頂きました。それから、方さんと一緒に以前方人定が勤めていた広東画院を訪問し、そこで方人定の作品『旱年不旱』『画家与模特児』『池畔』などを拝見しながら、蘇テイさんと何旭和さんから絵画についての解釈を聞き、記録として録音しました。
 9月11日牧先生、方さんとともに、広東美術館を訪問し、方人定の作品『閑日』『到田間去』『最堅強的人』などを鑑賞しました。また蘇さんと何さんから絵についての解釈を聞き、録音しました。その日、広東美術館で開催している『甲午・甲午―百年強国夢』と題する展覧会を見ました。
 9月12日、方さんとともに広州美術学院の記念館を訪れ、方人定の作品『栖息』『凝思』を見ました。9月13日、方人定の学生蘇さんと何さんが、滞在しているホテルに来てくださり、方人定の画集に基づいて、方人定の作品についての歴史背景、モチーフ、技法、色彩など詳細に解釈して頂きました。9月14日、日本に戻りました。
 中国民国期から文化大革命までの間の中国画壇において大活躍していた方人定は、死去してから長い間、忘れ去られ、正当に評価されませんでした。現在、中国画壇において、生涯を通して中国伝統絵画の革新に努めた方人定は、再びに注目され、再評価されています。今回の広州研究調査により、多くの新たな事実を発見できました。私の博士論文のテーマ、方人定の日本絵画との関わりを解明していく上で、多大な収穫を得ることができました。

 

写真: 「最堅強的人」の前で       「閑日」1931         「到田間去」1932

 

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